リバネス研究日誌(らぼのーと)

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比べてわかる「スティーブ・ジョブズ:イノベーションの秘密」と「アップル流10の成功法則」

ジョブズファンのみなさまのご参考に。
クーリエ・ジャポン vol.73 と「The Innovation Secrets of Steve Jobs」でリストアップされていたポイントがちょっとずつ違うのでリストアップしました。 

他人と違う道を歩む人のための「アップル流」10の成功法則 fromクーリエ・ジャポン

  1. 密室にこもれ
  2. 王のように振る舞え
  3. 時代に流されるな
  4. ダメなものには「ノー」と言え
  5. 顧客へのサービスを磨け
  6. 商品で顧客を酔わせろ
  7. 過去を捨て去れ
  8. ヒントをひらめきに変えろ
  9. 既存のアイデアで革新を起こせ
  10. 自分の時計で動け
アップルといえば、年間1,2つくらいしか新製品を出さない。
そして1度か2度のアップデートで必ずヒットさせる。
気に入らないものには容赦ない。有線デバイスを捨て、ドライブを捨て、Flashを捨て、気に入らない規格は攻撃する。
新製品発表は(リークを除いて)必ずジョブズのプレゼンテーションから。
アプリケーションは必ずApp Storeから。
ヘビーユーザーは「信者」と呼ばれ、その御宣託を待っている
(iPhone4の白、iPadの新型マダー?)
アップル帝国を支える原理原則として、よくあてはまる10項目だと思う。


イノベーションの7原則 from The Innovation Secrets of Steve Jobs

そして 「The Innovation Secrets of Steve Jobs」から。
こちらは7つあり、ぐっと個々人が「自分ごととして捉えるには」という観点からまとめられています。
  1. Do What You Love
  2. Put a Dent in the Universe
  3. Kick-Start Your Brain
  4. Sell Dreams, Not Product
  5. Say No to 1,000 Things
  6. Create Insanely Great Experiences
  7. Master the Message

私訳してみると

  1. 好きなことをやれ
  2. 全世界に影響を及ぼせ
  3. 脳の動きに弾みをつけろ
  4. 製品でなく、夢を売れ
  5. 1,000のことに「ノー」と言え
  6. とんでもなくびっくりするような経験を創りだせ
  7. メッセージの極意をつかめ

この7つそれぞれが指しているのは
  1. キャリアについて:好きなことをやれ
  2. ビジョンについて:全世界に影響を及ぼせ
  3. 思考について:脳の動きに弾みをつけろ
  4. 顧客について:製品でなく、夢を売れ
  5. デザインについて:1,000のことに「ノー」と言え
  6. ブランドについて:とんでもなくびっくりするような経験を創りだせ
  7. ストーリーについて:メッセージの極意をつかめ
2つの著作で見事に切り口がバラバラですね。

「The Innovation Secrets of Steve Jobs」が
よりジョブズ個人のエピソードにフォーカスした本なのは前述したとおり。

すべての原則について2章ずつ割いていて、
片方がスティーブ・ジョブズの話、もう1つが別の例という章立てになっています。

寿司屋のNobuyuki Matsushitaの例や、
30 minute mealのRaychael Rayの例など、個々人にフォーカスした例も引用されていて
自己啓発本チックなつくりになっています。

まだ「The Innovation Secrets of Steve Jobs」は
邦訳されていませんが、そのうち出るのでしょうか。
英語はそれほど難しくなく、
これまでTech Crunch のインタビュー記事や、
姉妹作にあたる「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン」を
読んでいれば難なく読めるかと思います。

本の内容紹介スライド



著者による本の紹介スライドもありました。Slideshareすげえ。
最近のテック系作家はこれくらいやるのがデフォな時代が来てるのでしょうか。王様のブランチのブックコーナーばりに内容が覗けます。


蛇足


企業の強みをリスト化したときに難しいと思うのは
だれもが納得感の出る切り口でまとめることじゃないだろうか。
「ああ、そうだよね。そう思ってた」と膝を打つ感じを出すには
こじつけではいけない。
立ち読みした「スラムダンク孫子」(孫子の教えをスラムダンクの事例を通じて学ぶ、という趣旨の本)には若干、いや、かなりのこじつけ感があった。スラムダンクのエピソードが余計に見えてくる不親切設計で、素直な孫子の解説書を読んだほうがよいと思う。


参考文献



COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 2010年 12月号 [雑誌]COURRiER Japon (クーリエ ジャポン) 2010年 12月号 [雑誌]
講談社(2010-10-25)
販売元:Amazon.co.jp
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The Innovation Secrets of Steve Jobs: Insanely Different Principles for Breakthrough SuccessThe Innovation Secrets of Steve Jobs: Insanely Different Principles for Breakthrough Success
著者:Carmine Gallo
McGraw-Hill(2010-09-20)
販売元:Amazon.co.jp
クチコミを見る


姉妹作はこちら
スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン―人々を惹きつける18の法則スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン―人々を惹きつける18の法則
著者:カーマイン・ガロ
日経BP社(2010-07-15)
販売元:Amazon.co.jp
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