リバネス研究日誌(らぼのーと)

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中教審で5年制博士課程では修士論文廃止、複数教員師事制度を要望

昨日、こんな発表があった。
なぜ博士課程の制度を変えたいのだろう。
より高い教育目標を達成するため?同じ教育目標を低コストで実現するため?
複数の教員に師事すると、どうしていいのだろうか。
何より、この記事だけでは「教員側はどのように変わらないといけないか」について言及がない。

MSN産経

“徒弟制度”や修士論文の廃止求める 大学院博士課程で中教審答申

2011.1.31 22:02

 中央教育審議会は31日、大学院博士課程で、院生が1人の教員に師事して研究を手伝いながら指導を受ける“徒弟制度”や、特定のテーマに絞り込んだ修士論文の廃止などを盛り込む大学院教育改革策を高木義明文部科学相に答申した。


5年制の博士課程と2年制の修士課程を認めた上で
5年制博士課程では修士論文を廃止。
また、指導は複数の教員から受けるようにしたい、という答申をだしたという。

複数指導には疑問


大学の教授陣は果たして
複数のラボをかけ持つ学生を熱心に親身に教えられるだろうか。
指導力が増えることはないように思う。
"自分のdiciplineを叩きこむ"タイプでも、"放任"タイプでも良さが無くなる気がする。
叩き込むタイプなら、教員からみて思い通りにならない部分が増加する。
"放任”タイプはますます何もしなくなる?

たしかに学生は色々な考え方に触れるだろうが
その博士課程はいったい何を身に付ける課程となるのだろう。
誰も手をつけてこなかった問題を発見し、その1つにケリをつけるのが博士だとすると
新しい問題発見はできるかもしれない。
そのかわり、ケリがつけられるかどうかがわからない。

修士論文廃止は

博士に行く前提なら別にいいんじゃない。
というか
博士に行く前提だと審査が適当になるという話はよく聞く。