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リバネス研究日誌(らぼのーと)

エッジが立ってると評判です

優れた論文投稿ほど、若手や外国人研究者が支えている

研究者や大学生の未来
という、調査が発表された。元の調査はは「論文引用数が多い研究者」を対象にした、ある種のハイパフォーマーの調査のようだ。優秀な研究者になるヒントがあるか?

原典には10個のポイントが列記されていた


引用しよう。

1. 高被引用度論文産出群では、基礎原理の追求を特に重要な動機としているが、「パスツールの象限」も重要である。
2. 研究は不確実な過程であり、優れた研究成果は往々にして不確実性を生かしている。
3. 研究者は世界における競争の状況を良く認識しており、特に高被引用度論文産出群において、 競争相手に研究を先行されることに強い危機感を持っている。
4. 研究マネジメントが知識生産のパフォーマンスに大きな影響を与える可能性が示唆された。
5. 人材の多様性が高い研究チームの形成が、研究プロジェクトを実施する上で重要であることが示唆された。
6. 博士課程後期の大学院生やポストドクターは、研究の実質的な担い手として論文に大きく関与している。
7. 多くの研究プロジェクトは内部資金(運営費交付金等に基づく校費など)と外部資金(科学研究費補助金など)を複合的に活用することで実施されている。
8. 研究プロジェクトからは多様な成果が生み出されている。高被引用度論文産出群の方が多数の論文を生み出しており、特許や受託研究・共同研究などに結びつく割合も高い。
9. 科学的な発見をイノベーションにつなげるための努力がなされている。
10. リサーチツール は研究プロジェクトの主要なアウトプットのひとつである。


まあ、こんなもんか。わかるような、わからないような。
パスツールの象限ってなんだろう??
ところで、この調査を元に毎日新聞が記事を書いているが、、、

優れた論文ほど若手や外国人研究者が参加している?!


毎日新聞の記事によれば

国内外で引用される回数が多い優れた科学論文ほど、「ポスドク」と呼ばれる任期付きの若手研究者や外国人研究者が多く参加していることが4日、文部科学省科学技術政策研究所と一橋大イノベーション研究センターの調査で明らかになった。研究チームの人材の多様性が成果の差に表れることがデータで裏付けられたのは初めてという。

という。

すわ、研究チームを多様化すべき、若手を参加させるべきという意見が導きだせる。
外国人研究者をチームにどんどん引き入れ、若手を登用する仕組みをつくる。
資金援助や生活支援をコーディネートする人も必要だ。
もちろん、ポストに空きができないといけない。
退場するときのルールとセーフティネットも大事だ。
流動性を上げるために、辞めても次に移れる世の中になるべきだ。

実際の調査はアンケート



本当にそうかな?
原典を調べてみた。なんだ、質問紙調査だけか。

参考:
科学における知識生産プロセスの研究
― 日本の研究者を対象とした大規模調査からの基礎的発見事実 ―(PDF)

調査対象:論文の被引用数にもとづく2つの群
 高被引用度論文産出群:被引用数上位1%の高被引用度論文をもたらした研究プロジェクト
 通常群:通常論文(高被引用度論文を除く無作為抽出論文)をもたらした研究プロジェクト
調査方法:質問票調査
回答数:約2,100名の研究者

時系列変化を取ってほしい


今年の新しいデータだから仕方がないが、
外国人研究者や若手が増減したプロジェクトは生産性に差が生まれるかというのを知りたい。
相関ではなく、因果を知るには時系列データが必要だからだ。時間変化がわかればいい。
研究チームに若手や外国人を呼び込めたところは、論文業績が向上するか?がわかればいい。
こんな調査があったらいいな、と思う。